株式会社アクトパス 望月義尚氏に聞きました

温浴事業に特化したコンサルタントとして二十年以上のキャリアを持つ望月氏

 

前職の船井総研時代に温浴業界に興味を持ち業界にアプローチをかけると意外なことが解った。

 

横の連携が希薄で情報のない閉鎖的な世界

 

情報を共有するニーズは強く、それを武器にここまで来たが・・・・

 

規模の拡大など新たなプレーヤーの動きはあるものの根源的な問題は二十年前のまま変わってはいない温浴業界

 

そしてそれを打ち破ることが業界の新たな発展につながる

 

株式会社アクトパス代表取締役望月義尚氏にお話を伺ってきました

 

アクトパス公式HP

温浴業界に欠けていた情報

前職の船井総研でひょんなことから担当したスーパー銭湯の出店

 

その経験からセミナーを開くことを思いつき全国の意欲的な温浴施設2000件を抽出

 

意欲の見極めは国会図書館で当時のタウンページをめくって有料掲載の広告枠に掲載されている施設(牧歌的な時代でした・・・)

 

そうするとなんと100件の応募が(脅威の反応率5%、大ヒットです)

 

閉鎖的な業界で求められていたモノは何ですか?

 

客足の低下が止まらない街中銭湯、開業したけど運営ノウハウのないスーパー銭湯、この道数十年の老舗の都市型サウナと業態は広い

 

共通して求められたのは情報です、隣の同業は一体何をしているのだろか?

 

業態の異なる施設のノウハウで参考になるものはないだろうか?

 

集まった施設の中で2社のコンサル契約を結びます

 

そしてA社の取り組みをB社に、B社の取り組みをA社に事例として情報提供すると新しい気づきに両社とも刺激を受け、大いに喜ばれたそうです

 

こうして事例を少しずつ積み上げてできたのがあの有名な“船井総研温浴事業100事例”セミナーとなったそうです(僕も高価なDVDを購入しました<涙>)

 

船井総研の温浴部隊が本格的にコンサルタントの事業化を図ります

 

その後、情報の提供だけでは限界があると感じコンサルファームからの独立!現在に至っています

業界の構造上人的集約産業として色々な意味で将来を危惧しているのですが?

 

この業界はまだまだポテンシャルがあるのに、新しいものが出にくい業界です

 

なぜなのか?

 

それは疑問を持ち、何かを考え、実践してみる人材が不足している、あるいは育たない構造だからでしょう

 

労働力としての人材を求めていれば業界は衰退してしまう

 

とても残念なことですが労働集約型のサービス業としてスーパー銭湯や健康ランドの人材は施設を回す人という認識の下に運営を行っている企業が多いです。

 

装置産業として経営者の目は装置には向きますが、人材には重きを置いていない、これではサービス業の本質からかけ離れてしまいますし本当の意味での本質を見誤ってしまいます

 

街中の銭湯を文化でなくビジネスとして残さなければならいと思うのですが?

経営者の高齢化に設備の老築化、ハードワークでありながら低収入

 

日本の伝統としての街中銭湯の文化は一定の役割を終え消滅の危機に陥っています。

 

しかし、入浴という一つの目的から視点を移せば、まだまだできることはたくさんあります。

 

若い人たちの生き方はお金のために働くことから、社会貢献をキーワードにした働き方など多様な生き方を模索する中で銭湯経営という道を選ぶ人たちが出てくる可能性も秘めています。

 

そうなるべき業界であるとの思いの中で、我々ができることは一体なんだろうか、常に考えなくてはなりません

温浴業界の未来について

私が温浴の未来について申し上げたかったのは、温浴施設はこれからも柔軟に変わり続ける、と言うことです。

『人が服を脱ぎ、湯水や熱気・蒸気を使って身体を清め、温めることを楽しむ。』

風呂が持つこの本質的な役割は、紀元前の古代ローマ風呂の時代から変わっていません。

人がいて、水と火さえあれば実現できることですから、これからも変わることなくずっと続いていくでしょう。

しかし、その役割に付随するすべての設備、運営、サービス、技術、理論、法律までが完成してはいないのです。

人間社会の変化に合わせて変わっていく性質のものですから、永遠に完成せず発展途上と言えます。

すべてが変化し、成長発展いくものという前提に立てば、目先のライフサイクルとかマーケット動向なんてあまり気にしすぎないほうがいいのかも知れません。

短期的には環境に影響を受けて様々に変化しつつも、本質的な役割はずっと変わらない。それが風呂屋なのです。

当面の社会動向としては高齢化と医療介護、技術動向としては省エネや安全衛生といったことに大きな影響を受けると思います。それらには変わることを前提に柔軟に適応していけば良いのです。

『人が服を脱ぎ、湯水や熱気・蒸気を使って身体を清め、温めることを楽しむ。』温浴事業に携わる者は、この本質的な役割に向かって価値を磨き上げながら、一方で変えるべきことは積極的に変えていく。これを仕事として怠らなければ、温浴にはこれからも明るい未来が拓けると思っています。

(有料メルマガより抜粋:承諾を得て転載させて頂きました)

温浴関係者ならば購読は必至日刊アクトパス

去年の今頃(平成27年2月)日・祝を除く毎日発刊される望月氏の有料メルマガが1周年を迎えました

 

ここまで積み上げた記事数は300記事以上

 

今回の取材を行うにあたって、もう一度読み返してみました

 

とても内容が濃くて、実践に即しています

 

“そうそう、そう思っていたんだ!!”

“そうか!その手があったのか!!”

“こらまずい!早めに手を打っておこう!!”

 

当時直接事業に携わっていた僕には気づきでいっぱいのメルマガでした

 

温浴事業に関連した方は関連業者の方も含めて必読です

 

このメルマガを読んで何の感情も起こらないのであればあなたの居場所はここではありません(キッパリ!!)

そのメルマガ発行の裏話などもインタビューしてきましたよ

 

存在をご存知ない方は是非ご購読ください!!

テルマエJAPAN2017

毎年東京ビッグサイトで開催される国際ホテルレストラン・ショー

 

その中の温浴事業者向けの取り組み、今年はテルマエJAPAN2017と題して

 

プロデュース、ややマンネリ化していた取り組みにメスを入れ例年とは違った展示会になるそうです

 

アカデミックになりがちなセミナーも、実践に即した様々現場の方々を講師に迎えより実践に役立つように、ブース出展も、中小のやる気のある事業者様を多く集めるために借り切ったブースを我はと思う事業者が複数出店できるように工夫を凝したりと例年よりは熱くなる予感のようです

 

アクトパスの裏番長★望月先生をモッチーに変えた男

僕もそうなのですが大手コンサルファーム出身の大先生

 

そんなちょっと取っ付き難いイメージを抱いてましたがFBで繋がるとそんなイメージとは違う緩くてエロい本性を暴きまくっている人がいます

 

相棒の米沢専務

 

強面だけどとても柔らかい彼は社長をいじりまくっています

 

“おいおい社長をそんなにいじって大丈夫か・・・?”

 

と心配になりますが、実は二人は高校時代の同級生

 

専務、若いなー(高校時代?)

 

望月氏のことを誰よりも知る彼はある思いで社長をプロデュースしているようです・・・・

 

高校時代の友人と仕事をすることにいろいろと葛藤もあるようですが、それ以上にここまで続けてきているというのはロマンのある会社であることの証だと思います

 

そのあたりの裏話もしっかり聞いてきました

お願い

インタビューを音声で伝えるブログをシリーズ化していきたいと思っています

番組を聴講していただいたご意見、ご感想を頂戴できれば幸いです

 

第1回目

第2回目

第3回目

応援してね!!

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。