ビジネスを成功させるための“Save the Cat”の法則

ある温浴施設で、朝風呂を始めることになりました。

同時に、モーニングサービスもはじめよう!ということになりましたが、このモーニングサービスのメニュにいろいろなアイデアが出され、和食3パターン、洋食3パターンを採用しようとしていました。

「差別化」という名のもとに、あれもこれも盛り込んで、どこにもないものを提供したい・・・・

とても危険な匂いを放っています。

そのメニューは、どこのお風呂屋さんで流行っているのか?

その脚本はどの映画に似ているのか?

ハリウッド映画の脚本執筆の世界には、「Save the Cat」という法則が存在します。

この法則とは、映画脚本の成功パターンを示すもので、基本的に全ての映画がいくつかの成功パターンに基づいて制作されているというものです。

脚本家が脚本を映画会社の重役やプロデューサーに売り込むときに、“この脚本はどの映画に似ているのか?”という質問を必ずされます。

これに答えることができない脚本は映画になることはあリません。

このパターンの魅力は、人間の共感を呼び起こし、観客の心をつかむ要素が詰まっているものでなければなりません。

映画の世界だけでなく、ビジネスの場面でも、成功の法則を模倣することで、より大きな成功を手にすることが可能です。

成功パターンモデルを模倣せよ

何かを成功させるための鍵は、成功しているもののパターンを学び、それを模倣することです。それは、新しい商品を市場に投入する際、新しいビジネスモデルを構築する時、あるいは新しいマーケティング戦略を考えるときにも同じです。

平たく言えば、何を売るのか、どう売るのかは成功パターンに沿って計画され、行動すべきです。

 人間の心を動かす要素と成功哲学

成功のパターンには、人間の心を打つ要素が含まれています。これは、映画のストーリーが観客の共感を得るためには、特定のパターンに沿っている必要があるのと同様です。

 

人は物語や製品、サービスに対して感情を持ち、その感情がポジティブであれば購入や利用、推薦といった形で反応します。また、多くの失敗から学んだ成功哲学も、このパターンに含まれています。

 

つまり、過去の失敗を繰り返さないための知識やノウハウが詰まっているのです。

 成功の裏には人間の本能を満たすか否か

 AppleiPhoneの成功は、当時のスマートフォン市場になかった革新的なデザインや機能を持っていましたが、その成功の背後には

・ユーザーが直感的に使えるインターフェース、つまり取説なしに使えるものの方が消費者からは好まれるといったデータ

・アプリを楽しめるエコシステム、つまりアプリを見つけたり、ダウンロードしたり、安全に遊べる場を一元的に行う方か消費者から好まれる(子供はおもちゃ屋に集まる)

といった人間心理学に基づいて開発されたのです。

Airbnbや、Uberの成功は、既存の宿泊業とは異なる、個人の家や部屋を利用した宿泊サービス、マイカーを利用した移動送迎サービスという新しいビジネスモデルです。

その背後には、安全で信頼性の高いプラットフォームを提供するという成功のパターンがありました。

取り組む前に、成功事例を学ぶべきである

新しいビジネスやプロジェクトを開始する前に、既存の成功事例を学ぶことは極めて重要です。それにより、成功の法則やパターンを理解し、自身のビジネスに適用することで、リスクを低減し、成功の確率を高めることができます。

地元の風呂屋に期待されている朝定食に、求められているのは、高級旅館の朝ごはんでも、ホテルバイキングのような朝食でもないはずです。

勘違いをして、痛いめにあった施設は多くあります。そこのところをよく考えて!

お風呂やで食事をする主人公の日常をシナリオに落としこんでみれば、答えは出ます。

「Save the Cat」の法則をビジネスの場面でも活用することで、持続的な成功を手にする道を築くことができるのです

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。