おふろ屋でバイキング!!ってどうよ・・・
先日ある温浴施設運営関係者の方から相談を頂きました
運営する施設の飲食部門の業績が振るわずテナントとして任せていた事業者が撤退を決定し、自社ノウハウも乏しい中で今後の運営に不安を抱えているとの事でした。
この方とは旧知なので我々温浴事業の創業の頃も良く知っておられ、自社運営を行う我々の飲食部門の活況ぶりもよく見て覚えておられたのです
目次
独自性を出せない温浴施設の飲食部門
温浴施設には多種多様な方たちが多種多様な目的で御利用されます、それだけに客層も幅広く提供するメニューをお客様に合わせようとすると必然幅広くなります
そうすると専門性も薄まり無難なメニューや味付けになりがちですよね
更に幅広いメニューに対応するために仕込みの手間を軽い冷凍商材に偏りがちだったりとどうしても食材卸会社から半出来合いの商材を選択する形になったりでしてしまう・・・
結果、味は無難で独自性がない上原価率は高く専門店と比べると魅力のないなーって事になりますよね
我社の本業は元々が酒屋ですのでお酒を売る事が元来商売の基軸となっていました
その流れで居酒屋を経営し、更にあり得ないくらいのビールが消費される温浴事業に目をつけて展開したのが動機ですのでメニュー構成も居酒屋メニューに拘り独自の開発を続けていました
極論を言えば利益はビールでとれるので食材の原価は少々高くても儲かるビジネスモデルだったのです
道交法改正がターニングポイントだった
その後も宴会部門を創り、企業の宴会需要を広げるなど順調な成長を続けて来ましたが道交法の改正を境に状況は変わります
当然と言えば当然だが飲酒運転はあってはならない行為です
然し時代はまだこの事に寛容でした、多くのお客様が車で来店される業種でありながら酒類の売り上げに占める割合は大きくそれだけに賑わいもありました
事実、運営していた三施設のビールの消費量はそれぞれの三つの市でダントツぶっちぎりだったことは飲食店としてのパワーを御理解頂けると思います
道交法の改正は我々だけではなく多くの郊外型飲食店の売り上げも直撃をしたのです。
冒険とコンセプトと抜ける商品
昨年末に売却をした”門の湯(大阪府門真市)”ねや寿の湯(大阪府寝屋川市)”は先月”ゆかいの湯門真店””先月ゆかいのゆ寝屋川店”(公式HPはコチラ)としてリニューアルオープンしました
運営するのは経営難の大型温泉旅館を買い取り再生を行う湯快リゾートの系列会社です〔湯快リゾート公式ページ)
彼等が得意とするのはバイキイング形式の料理の提供です、そのコンセプトを温浴施設に持ち込みました
既存の施設でもバイキング形式をとって成功している大型温浴施設は数ありますが、客観的に見ると違いを感じます
それは温浴業者がバイキングレストランを導入したのではなく、バイキングレストランが温浴業に進出したと言う点で全く違います
立場を離れ傍観者として耳に入ってくるのは温浴業者としては不思議に思う事も多くありますが、それはしがらみがないと言う事です
それ故に革新をおこす可能性を秘めていると言う事です
聴こえてくる話だと、集客は今のところ従来の2倍以上と言う事なので、元々の運営責任者としては複雑な思いではありますがコンセプトの転換の必要性は強く感じていましたのでそれを実現して成功をして頂きたい思いの方が強いです
続けるなら”抜ける商品を売り出す”冒険を・・
先にご相談頂いた施設様の飲食部門の売り上げをお聞きすれば大体の入館客数も施設の売り上げも想像がつきます
恐らく現状の提供やメニュー構成ではテナントとしてマージンを支払いながら飲食部門を請け負う事はどの業者も厳しいでしょう。飲食部門だけ顔を変えても無理だと言う事です
お店全体のコンセプトを明確にして、その中のアイテムの一つとして飲食部門を再構築し、売れる商品を育ててゆく必要があります、丸投げしても上手くはいかないでしょう
小手先でなくて専門業者に負けない何か、抜けた商品を提供する
或は温浴業ならではのビジネスンモデルを構築する
酒屋がおふろ屋に乗り出した・・・・
なにしてくれるねん(=゚ω゚)ノ
バイキングレストランがおふろ屋に乗り出した・・・
なにしてくれるねん(=゚ω゚)ノ
おふろ屋が○○に乗り出した・・・・
なにしてくれるねん(/ω\)(/ω\)
そういった覚悟と気概が既存の温浴事業者には必要です
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