イケアのお客はどうしてキラキラしているのだろう、僕達は造花でなくて匂いを放つ花にならなくちゃいけない

施設の模様替えをしたいのだけど予算がない・・・

しょうがないので先日イケアに行って適当な家具は無いか下見をしてみました

というのも以前関東で革新的な施設の改装をされている経営者の方から

”うちは当初予算が無かったので家具類はイケアに買い出しです”といわれていた事を思い出したからです

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その施設は見事にお風呂屋らしくないお風呂屋に変身をしコンセプトがバッチリと決まっているハイセンスな空間なのです

規模の大小にかかわらず同じ戦略で、マーケテイングレスな業界に一石を投じた再生施設でした

然しこの時僕は思いました。。。

そんなこと言ったて家具を選んだり組み合わせたりするのって素人が適当にすればチグハグでダサい店になってしまうじゃろーが(-_-;)

というのもこの経営者、温浴施設の経営者ですが温浴施設とは喧嘩をしないと明言されていて新規参入されて、人の集まる様々な場所、その空間の作り方、おもてなしの在り方などをその時点でも、そしてその後も物凄く勉強されてセンスを磨いておられるからです・・・

あんたにできても儂にゃでけんがな・・・(-_-;)(-_-;)そう思ったのです

 

そりゃそーだけどそれでいいのか?

温浴業界を眺めてみると最初は思いれたっぷりに設計事務所と打合せををして、場合によっては空間デザイナーや装飾デザイナーとやり取りをして素敵な施設が出来上がりますが、その後何年もそのままの状態と言う事が多いです

壁に飾った絵は10年前のまま

花飾りの花は変わるが、花瓶や敷物もそのまんま(花瓶に咲いてる花が造花だと花もそのまんま

増える装飾品といえば、PC印刷した注意書きをパウチ加工してべたべた貼りまくるくらい

そんな状態だから家具が変わるなんて事は壊れない限りあり得ない

もしも壊れたら、最初の業務用家具メーカーに電話して同じものを発注するか出入りの消耗材卸会社にカタログ持って来させて適当に選ぶか・・・

かくして、多くの施設の家具や備品は何処も同じで開業当時のまま・・・

本当にそれで良いのだろうか???

イケアを歩いて感じた事

イケアやニトリを歩いてみるとワクワクしますよね

多くの人達が自分たちの部屋をどう改造しようか、快適にしようかみんなキラキラと目が輝いています

でも考えてみてください、大量生産で作られた家具を倉庫に箱積してある訳ですからこれって没個性じゃないのかな・・・

もしかしたら同じマンションの中の同じ間取りの中に我が家と全く同じ部屋があるかもしれませんよね

サンプルとしてショーイングされたモデルが気に入って、全くそのまんまを購入する人は何組かいるって事も考えれれない訳ではない(-_-;)

 

そんな心配よりもっと心配な事

前述した事は確率論としては極めて低いですしあり得ない事だと思います、がしかし万が一そういう事があったとしても別に気にする必要はありません

同じ間取りの同じ家具のお宅にあなたが訪問する確率は限りなく0に近いと思うからです、だから関係ない

大切な事はその組み合わせを気に入って購入したのは、決定したのはあなただって事、だから全く気にする必要はありません

だって、それで快適に生活が楽しくなるのならそれはそれでいいじゃないですか、そこには個性が存在するのです

温浴施設が何処も変わり映えしないと言ったのはそこに個性がないからです

もちろん出来上がったん施設には設計事務所やそこに加わる設計士や建築士、内装のプロデューサー、多くのプロの手によって作られる訳ですから施設に個性がないとは言いません、箱は出来上がりますよ

だけどそこに個性を吹き込むのは彼らのシゴトではないのです

心配なのはそのシゴトをするべき人がシゴトをしていない事です

チグハグデも貴方らしければそれでいいんじゃないの

前述の経営者の様にはいきませんが、イケアを歩いてみると色々な事を空想します、此処にはこれを置いてみよう、此処はこうしてみよう

飲食コーナーのテーブルや椅子だってそろえる必要は無くてバラバラでもいいんじゃないか・・(この手法は高度ですマジでセンスが問われますなので失敗の確立も高いですけど・・)

いっそのこと、館内をあれこれ置いてイケヤのモデルルームのようにしてみようか?

リビングソファーを置いてラウンジ風にしてみようか?

失敗したとしてもそこにあなたが介在すればそれが個性です、唯一無二の施設が出来上がります

妄想もいい加減にしなさい

ついつい暴走してしまいました、予算が無いのでここに来ている事をすっかりと忘れていました

だけど、イケアって本当に驚くくらい安いですね

商業施設向けの家具は壊れにくく頑丈にできてはいますが3年に一度を覚悟しても十分元は取れますし寧ろそのほうが戦術的にいいんじゃないかな

心配ならば有料コーデイネーターを利用しよう

イケアには有料でコーデイネートの相談にのってくれるシステムも用意されています(イケアコンサルティングサービス

法人向けの会員制度もあって請求書払いも可能です〔イケアビジネス)

この時代、オフィスも商業施設もイケアを使うっていうのはあたりまえのようになっている訳ですね、彼らのターゲットは個人だけじゃない

施設が没個性なのはあなたが悪い

ここまでお話は、これ全て僕の事ですね

平たく言えば施設の意思決定権者の事

施設の家具を買い替えるとか、増設するとかはいくら安いと言えどもそこそこのコストがかかります

消耗品のように決定権者じゃない人がルーチンな決定はできません

施設のコンセプトを再確認して、どういった施設運営を行うかが明確でないから大きなものを買い替える場合も同じ様なモノを、同じ業者に、ルーチンに発注してしまう、問題意識の無さがありありです

自分に時間が無ければ、或はセンスがないと思うのならば誰かを指名すれば嬉々として行動するスタッフは大勢いると思います

それができないのは自分の中にコンセプトが無いから、自分で行動する事も誰かに指示する事も出来ないのです

多くの温浴施設が同じようにしか見えないのはこういった事だと思います

コンセプトとは匂いである、匂いなき花は造花じゃないか

前述の経営者の施設は明らかに他所とは違います、お金がかかったプレミアム感とかじゃなくてコンセプトを通して湧き出る匂いです

世の中にはあなたの匂いに共感してくれる奇特な人もきっといるはずです

誰かを指名しても、それは指名した人の匂いであり、あなたの匂いでもあるのです、それが個性です

マネージャーは匂いを放たななければならない、匂いなき花は造花にすぎません、つまり自分で呼吸をしていないと言う事です

その匂いを放つことのできる人は本当に幸せな人です、イケアを歩く人たちの目がキラキラしているのはそのせいです。

彼等は皆マネージャーなのです、自分の部屋を生活をマネジメントしている、裁量権は自分にあります。

そこには明確かそうでないかは別にして個々のコンセプトがある訳で、みな個性的な匂いを放っている

その権利があるのに芳香剤なんて使わずにあなたの匂いを放ってほしいもんです、もう一度言いますがそれができる事は本当に幸せな事なのです

この業界がもっと面白く個性的である為に例え道端の草花でもあっても造花よりも匂いのある花になりましょう

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今日はちょっと長文でした、最後まで読んで頂きありがとうございます。共感頂ければ”fシェア”頂けると嬉しいです( ^^) _U~~↓

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。