オペラ座の怪人が住んでいそうな回収槽

今日は門の湯は休館日色々なメンテナンス工事の中、日頃できない事をやりましょう!って事で私は回収槽のお掃除を行いました。

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地下ピットという配管が縦横無尽に並ぶ半地下の奥の奥に鎮座しております

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こいつがオーバーフロー回収槽です

”湯水のようにお金を使う・・・”という言葉がありますが、お風呂屋にとってはむしろ湯水こそがお金なのです(@_@。・・・

溢れるお湯は皆さん大好き、贅沢を感じます、しかし街中で使うお湯は決してタダではありません、我々の施設では地下水をくみ上げ、それを精製して使用しています。一般家庭の水道水ではありません

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溢れるお湯は皆さん大好きです、でもこれ捨ててる訳でなく回収槽に返します

水道水とは出来上がった飲み水の事です。もしも水道水でスーパー銭湯の営業を行うととてもじゃないですが収支が成り立ちません、なので自分達で井戸水をくみ上げて水を作っているのです

出来上がった水は保険所の基準をクリアした綺麗な水ですが、飲み水ではありませんので多くの温浴施設では”この水は飲めません”と表示が義務付けられております・・・・

こうして自分達で創った水は水道水よりも安価ではありますが、これをお湯にして、保温をしてと多くのエネルギーが必要になります、それにも増して大きな経費が下水料金です

水道水であっても、井戸水であっても下水に放流する水は何であれ単価は同じです

街中で運営する温浴施設は余程の条件が無い限り、川に放流なんて事はできません・・・

ものすごーい下水量を払っているのです。

回収槽って何?

回収層の役割は湯船から溢れた(オーバーフロー)お湯やお水を一旦受けてからこれを濾過機に送り込み綺麗にして湯船に戻すタンクの事です。

溢れ出たお湯はそのままポンプに送りこみますとエア噛みという現象をおこし、ポンプが機能しませんので浴槽とは別の浴槽を用意して一定の水量をポンプに送りこみます

温浴施設にはこのオーバーフローを行っている施設と、そうでない施設があります

オーバーフローを行うにはこの回収層が必要になります

回収槽のメリット・デメリット

当然、湯船はいつも溢れている方が湯船は綺麗で気持ちがよいのでオーバーフローを好む方が多いのは事実です。反面、回収槽は大抵は建物のピットだとか地下など不便な場所にあり、湯船のように掃除がし難いのです。ですから不衛生になり易いという理由で、今では多くの市町村が新設の施設の対しては回収層によるオーバーフローを許可しない傾向にあります。

回収槽の掃除は大変なのだ

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おーい!生きとるか??

地下の奥の奥、そこに置かれた回収槽群の中は明かりが無くて真っ暗。湯気でもやもや、薬品を使うまえに、まず洗剤と特殊なたわしで槽内を磨いていきます!汗なのか湯気なのか解らない状態で何とも過酷!だんだんと躁(ハイ)に成るモノ、独り言を言いだすもの・・・・何とも変な空間です(*^_^*)

スッキリした回収槽で、明日からも清潔なお湯を楽しんで頂けますように!!

今日はビールが旨いかも!!

応援してね!!

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。