お風呂に入れる飲食店のクリエイター

スーパー銭湯の定義の一つにお風呂に入って館内で食事ができるという事があります。

この食事コーナーの運営をどうするのか?規模の大小にもよりますが大きく言えば2つ、直営で行うか?業務委託で行うのか?という事になります。

我々は16年前に1号店を出店して以来直営での運営を行っています。

大変ですね・・・とよく言われます、ええ!!そりゃーもう大変です(ーー゛)!!!先日も同じ思いの運営者さんと溜息まじり大変談議で”半端無いくらいの盛さがり感”で盛り上がりました(ToT)/~~~

然し、独自のこだわりだとか、個性とか、他所には無いモノを提供したいという強い思いがありますが、温浴施設を利用されるお客様というのは実にバラエテーで色んな客層の方が集まります

奇を衒ってはいけない

平日の午前中は圧倒的に年配者、午後からは主婦層も加わります、夕方は独身の男性が多く、土日は圧倒的にファミリーです、食べ物の嗜好もまちまちなのでどうしても全方位に向けての食堂的なメニュー構成になります。そういったお店では逆にお客様も冒険はしない、求めらないっていうのもあります。

手長海老と京野菜の春のソース添え

牛フィレ肉のロックフォール風味

極端な例ですが日本料理でも、フレンチでも、中華でも解り難いメニューは求めらません。

玄人しかできない職人芸も必要ない

寿司一貫2000円、朝市で目利ききが勝負の仕入れをを行い一枚板を挟んで見せるこの道20年、兄弟子の技を盗んだ職人芸・・・も必要ありません、余りにも拘りすぎた芸術的な料理も求められはしないのです

だけど飲食店のプロでなけらばならない

温浴業界も競争が厳しくなってきています、10年以上運営する施設の中には廃業されるお店や、経営が変わる施設もかなり出てきています。だから飲食部門で勝負がしたい、差別がしたい。

嘗て飲食店のコンサルもされている飲食経営者にこんな事を相談した事があります。

小野さん、飲食店は毎年何万件と開業するけど1年以内に35%、2年で50%、10年後に営業できているお店は1割以下ですよ、その競争率たるや小野さんの業界の比じゃないよ・・・・

とたしなめられ、紅顔に耐えられない思いをした事があります。

紅顔の想いをしたとしても、蒼白の現実にしてはならない

先に”溜息まじりの大変議論”をしたばかりだと書きましたが、今は原価の高騰、経験者の離職による人材不足に人材難、色々な事が重なっています。この半年間で飲食の専任でなかった管理経験者を相次いで飲食の責任者にしました

彼等は調理人としては”ど素人”です、飲食店の経営という意味でも”ど素人”です、ですがプロの飲食店のマネージャーとしての研さんを積んで貰えなけらばなりません。

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今後料理も人も掌握しなけらばならないお二人

それぞれが、それぞれの苦労をしています。

ですが、それはまだ温浴施設の飲食部門としての問題点の意識の範疇を超えてはいません。

経験が無いからこそ現場に入り込んで現場間を掴み、根本から取り組み直さなければならない課題を見つけてそれに取り組んで貰うしか方法はありません。

食事もできる温浴施設・・・ではなく

入浴もできる飲食店へ・・・

 

調理人としては素人でも何処でも勝負できるくらいに飲食店のマネジメントについてはプロフェッショナルになって貰いたい

応援してね!!

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。