言葉の中の真実を見抜ける人の才能と心理とその真理

あるコーチングセッションを見ていて気付かされたことです

自分が行動を起こしたいことがあった時にメンタルブロックを見つけてそれを外すことです

ある女性が、実の母親の介護をしながその母親と仲良くしたいのにうまくいかないと相談していました、彼女のメンタルブロックは何かを見つける作業です。

この場合どういったことがこの女性の感情の中にあるのか推察をすると

1、母親の介護が精神的に大変でそういった気持ちになれない

2、健常だった母親の体が次第に老化していくその事実を受け入れられなくて拒否反応を起こしてしまっている

3、介護をしなければならないという一般的な道徳心は理解できるが、そういった感情が起こらず悩んでいる

コーチ以外の我々の見立てはだいたいこんな感じでした

言葉の意味に本音が隠されている

しかし、この女性の願いは”仲良くしたい”です

先入観を外して考えてみると

”仲良くしたい” = ”仲が良くない” = ”仲が悪い”

介護がしんどいとか、母親の変わる姿が怖いとか、介護が嫌だ

彼女はそんなことは一言も言ってはいません

コーチング講師はそこをついて静かに尋ねます

お母さんに不満があるの?

するとこの女性はしばらく考えて、母親についての思いを語りだしました

先入観に囚われると本質を見失う

この女性の不安は介護を行うということについてではなく、母親に対する不満について、自分がそういったものを持っていることに対しての不安だったのです

さらに話をかいつまめば、母親の過去について娘としてあるトラウマを持ち続けていたということです

ご本人も子供の頃大きな病気をしましたが、その頃の母親の態度が記憶の中で納得出来るものではなかった・・・それが許せない

立場が逆転した今、どうしてもそのことがメンタルブロックとして現れてしまうのです

そして彼女自身はそのことについて悩んでいる・・・

仲良くなりたい

冷静に考えればこの言葉に全ては隠されていました

自分に素直になれば問題は解決する

コーチングでコーチが彼女へのアドバイスはこうでした

①汲み取る

あなたは、その時の母親が取った行動はなぜそうだったのだと思いますか?

②踏み込む

あなたは、今のお母さんにあの時と同じ態度を取り続けたいですか?(踏み込む)

③掘り下げる

あなたが仲良くしたいというのは母親のことが嫌い、許せない、そういうことですか?(掘り下げる)

最終的にコーチが彼女に提案したアドバイスはこうです

家に帰って、お母さんを抱きしめて、そして子供として母親に感謝の気持ちを述べてみてはどうでしょうか?

相手に寄り添うことの大切さと難しさ

そして私が感じたことは思い込みの危うさです

言葉から連想した自分の思い込みで見立てを誤ることはよくあります

人のことではなく、自問自答するうちに自分のことでさえ見誤り本質に気づかないことの方が多いのかもしれません

相手が見ている風景を同じ目線で見てみること、そして目に映る光景から感じる感情は人それぞれであるということ、自分と彼女の感情のギャップが何かを思うことが重要だと気付かされます

 

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。