イベントの目的と集客の本質を考える

 

11月23日勤労感謝の日

 

大阪の下町にある銭湯が祝日ながら休館日で、そこで様々なライヴイベントを開催しているというので出かけてきました

 

浴槽のお湯は温められてはいませんが水が張った状態の浴室での音楽とジャングリング(大道芸)のライヴ

 

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普段は身体を洗う洗面台の風呂椅子に腰掛けてまったりと音楽を楽しみ、エキセントリックで笑いありの大道芸を異質な空間でワクワクしながら楽しむことができました

 

入場料は無料にも関わらず、音楽を担当している音屋企画さんはライヴハウスはもちろん、飲食店や本屋さん、銭湯などどこでも出かけてライヴ空間にしてしまう楽しい集団のようです

 

ジャングリングを披露してくれたチュゲさんも素人っぽい危うさをわざと演出してヒヤヒヤさせるテクニックに子供たち以上に大阪のおばちゃんたちが突っ込みまくっていて浴室は大盛り上がりでした

 

 

彼らはプロなので非常にクオリテイーが高く参加した人たちはとても素晴らしい時間を過ごせたのではないかと思います

 

一方脱衣所では多くのオリジナル石鹸が定評のある石鹸工房コクーン

 

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大阪堺で芸術的な染め手ぬぐいを作る手ぬぐい工房にじゆら

 

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など、評価の高い商品の販売出店やアロマセラピストによるオリジナルアロマの作成ワークショップやプロの似顔絵師による似顔絵作成などが行われていました

 

街中の小さなイベントだけどコンテンツがしっかりしていて良質なイベントでした

 

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それだけに心配になるのがこの企画が来場者にどう受け止められ、この銭湯にどれだけのインパクトをもたらすことができたのか?

 

そこが気になります

 

僕はこの銭湯の経営者もこの企画を立てた素晴らしい人たちも直接知らないのでイベントの意図や成果は解らないのですが、この企画が今後も地域を巻き込みこの銭湯の今後の運営に寄与できただろうか

 

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ショーが始まりかけつけた人たちが、それが終わると塩が引くように帰路につくのを見て老婆心ながら不安になったのです

 

私が考える理想のイベント像

 

ここからの文章は、先のイベントのことではなく長年サービス業に関わる中でいつも思うことです

 

楽しいイベントを難しく考えるつもりはありませんが、理想のイベントはお客さまを巻き込むを通り越してお客さまが主体的に作るイベントが本当にいいイベントではないかと思います

 

お店側はイベントというお祭りを提供する、押し付けるのでなく”場”や”機会”を提供して一緒になって作り上げるようなことができれば最高だと思うのです

 

遊びに来てね!ではなく、企画をしたお客さまのイベントに乗っかりそのお客さまの友人知人家族が勝手にやって来るような企画・・・・

 

常連のお客さまが最も優秀な営業マンであることが理想だというのが持論です

 

こう書くとタッパーウェア商法のような怪しい連鎖商売のように思うかもしれませんね、利害関係があると確かにそうかも知れません

 

重要なことは関係性と共感です、これは押し付けでは手にいれることはできません、共感を呼ぶ経営をして、関係性の強い人が共鳴してやってくるのが理想です

 

共感を押し売りしないこと、勝手に共鳴してもらえるようなイベントアイデアは日頃顧客との関係づくりが大切です

 

イベントを企画するときに「何かをしてあげる」という発想では自己満足に終わることが多いですよね、だけど結構こういった企画の仕方が多いのが事実

 

イベントの準備も実行も後片付けも顧客を巻き込むような一大イベントを開催できれば、その組織は間違いなく安泰です

 

そんな商売をしたいですね

応援してね!!

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。