新規取引で大事なコミニケーション力

お店(温浴施設)を閉鎖を決定した時に施設内のいろいろな設備品の処分をどうしたものか・・・・

廃棄するものはそれで良いのですがお金に変えられるものは当然できるだけ売却したいということで中古品の買い取り業者をいろいろと探すことになりました

ところがこの業者選定が結構難しいのです

まず思いつくのが厨房機材

ここは調べてみると大手から中小まで様々な業者をピックアップできました

 

厨房機材買取業者の見分け方

厨房機材業者によって取り扱いの守備範囲が違います

冷蔵庫だとか、フライヤーだとかいわゆる厨房機械設備品だけを対象にした会社

食器も対象にできる会社、家具も対象にできる会社などまちまちです

年式によって買い取れるかどうかの判断も各社様々で、古い機材も買い取る会社は再販売としてではなく資源ごみとしての販売ルートを持っている場合が多いです

買取業者には大きく分けて2種類あって1つは仕入れた中古機材を自社で販売する企業と仕入れた中古機材を仕入れて販売店に流す企業です

当然自社販売する企業の方は直販なので卸売企業より買取価格は高い査定がつきます

同じ機材でも倍以上査定が違うものもありました

しかしながら売れないモノは仕入れても仕方がないので選定が非常に厳しくなります

一方、卸売の場合にはあらゆる流通経路を持つことが強みで買取対象が広くなります

この辺りは何を売却するのか、どこまでが売却対象かで随分と選定先は変わってくると思います

厨房機材買取業者選定で気をつけなければならないこと

店舗を持って直販する企業なのか、仕入れ業者なのかはネットを見れば大体の判断はつくと思いますのですが、相見積もりを取るのは必須です

値段のつけ方の判断はかなりアバウトです

年式や型式である程度の判断はつくのでしょうがその判断基準がちゃんと体系化できているかといえばそうでもない、各担当者を見ていての感想です

それとすごく重要なことですが、多くの場合見積もりの備考欄や但し書きに”引き取り時の状況によって査定が変わることがあります”という一文が入っているケースがあります

これは実際に機材搬出をする段階で問題があった場合査定額が下がるということです

車のように綿密な車両点検をして引き取り価格を決める訳ではないから致し方ないとは思いますが、いろいろと突っ込んでヒアリングするとトラブルになるケースが多いようです

業者選定までは良い数字をつけて、引き取りの際に大きく査定が変わってもよほどの事がなければ取引の中断は行いませんよね

恐らく売却側の心理状態は建設的な判断を出来ない状況の場合が多いと想定できます

契約を交わす前に減額条項があるのであればその範囲を明確に書面にしてもらうか、この条項を外すことを条件に取引交渉を行う必要があります

 

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特殊な商品は売却が難しい

厨房機械設備品ですが、これはインターネットで調べても結構な数の業者が出てきます

次に多いのは家電関連

これが結構難儀をしました。”家電”とは文字どおり家庭で使う電化製品

空調機やテレビ、洗濯機は購入してくれる業者は沢山ありますがこれが業務用になるとそういったものを専門に扱うところは皆無です

例えば、閉鎖する施設の空調はガスヒーポンと言ってガスを燃料にした空調設備でした

一般的ではなく商業施設工場などではランニングコストが電気より低くなるので採用していることが多いです

しかし一般家庭はおろか、ガスを使う必要のない一般の施設ではこれを採用していません

新しく入れ替えて3年ほど500万円もした設備が、同じ時期に入れ替えた30万円で購入したエアコンよりも査定額が低いのです

洗濯機や乾燥機も業務用のものを使っていましたがこれも一般家庭では使えないのでクリーニングやコインランドの中古機材を扱う企業を探しました。

こういった業者はものすごく少ないですし、再利用には使う業態に応じてカスタマイズが必要なのでほとんど値段はつきません

家具や食器に於いても業務用というのは家庭のリサイクル商品と比べて市場は恐ろしく狭く取り扱う業者は少ないのです

いろいろ調べて、話も聞きましたが、家具にしても食器にしてもブランド品でなければなかなか仕入れても利益の取れる商売はできないようです

顧客化し難いビジネス

今回の体験を通じて感じることがあります

見積もりを取った買取業者、契約を交わした買取業者は私自身初めて接触した企業であり、今後恐らく直接接触して取引関係の主体者になることはないと思います

もちろん今後こういった体験を生かしてアドバイスや紹介をさせていただく機会はあるかもしれませんが今の所必要なくなった商業施設備品のブローカーを生業にする予定はありません

彼らにとっては仕入れができる情報を多く持つ例えば不動産会社や設計事務所、それに仕入れた商品を購入してくれる取引先が顧客ということになるのでしょう。

僕が今まで体験してきた仕事は仕入れ査定勝負の世界とは顧客との関係性の作りかたが随分と違い、一度きりのお付き合いを前提にした仕事のあり方に難しさを感じました

売却先を決めた理由

最終的に2社に絞りました

1社は厨房機材を含め、ガスヒーポンやその他のものを一括で買い取る提案をしてきました

どこも買い取ることのできなかったガスヒーポンも含めの一括査定

この企業は今後の状況をよくヒアリングしてくれました、実はガスヒーポンはこの企業も商品としては売却できないのですがスクラップとして引き取りってくれたので、スクラップ屋に査定させる手間が省けました

ガスヒーポンの室外機は建物の屋上に3台ほどあるのですが重量が1台1トン以上ありこれを下ろすのが大変なのです

クレーンをチャーターして下ろすだけの業者依頼が必要です、屋上には様々な大型設備があるのですが引きとれる買取外大型のポンプや換気扇なども一緒におろしてくれる条件を出してきました

直接の販売額には影響しませんが、解体費用の中に含まれていたクレーンのチャーター台は不必要になります

もう一社は業務用洗濯機の取り扱い業社

名古屋の個人経営の会社ですが対応が非常によくて施設のある大阪まで来て業界のことや必要な搬出費用、運搬費用も丁寧に教えてくださった上での見積もり提示でした

中古の取り扱いルートは業界内ではほぼ1ルート、扱い業社も少ないです

”関西にも一社あって運搬費用も考えたらそこの方が有利かもしれないので紹介します”

わざわざ名古屋から来ているのにそういった提案もされます

実はそこにも連絡はとっていて対応が悪かったので名古屋の業者にお願いしました

上記二社に共通するのは、購入という作業だけでなく、よくこちらの事情と聞いてくれること結果問題提起をしてくれたことです

商売に必要なこと

先ほども書きましたが僕がこの先この二社と直接取引をすることはないでしょう

ですが取引に納得すれば口コミで紹介する機会はあると思います

実際こうしてブログで宣伝ではないですが、良かった事例として書いている訳ですから

商売に必要なことはコミニケーションです、相手が何を求めているのか、どんな提案ができるのか

商談の段階でどれだけ相手に寄り添えるかは情報収集能力です、コミニケーションなしにこれは成り立ちません

名刺交換をして査定をして見積もりを出す

80%がこのパターンだったこの業界で少し違ったののが取引の決め手です

応援してね!!

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。