巣鴨SAKURAに再訪

ある意味今迄の施設訪問で一番の衝撃かもしれない(=_=)

9年前開業オープン後すぐに訪問して衝撃を受けましたが、今回の衝撃は9年経過した店ではないって事、オープン時そのままの雰囲気、クオリテイーを保っているという点です。

都内の施設でスーパー銭湯としては高級志向の施設でやや高めの価格設定ですが、年間数十万人の来客があろう施設です、ドライゾーンは解りますがウェットゾーン(浴室)を新築当時のまま維持するのはとても困難な事である。しかもここはメインの浴槽は痛みの早いヒノキの浴槽、洗い場の桶や椅子も木を使っています。これは毎日掃除をしても3ヶ月もすれば黒ずんでくる厄介な素材、これを新築当時の状態に保っているのは驚きです(@_@。

ぶれないコンセプトのデザイナーズ・スーパー銭湯

エントランスに辿りつくまでの林の中にある庭園、館内はネオジヤパネスクと言うか近日本風と言った雰囲気が漂う装飾品や館内の雰囲気、生け花が活けられておりそこには細やかな人の息吹を感じます。

オープン当初からある託児コーナーや館内の雰囲気は女性の視点で運営されている心遣いと細やかさを感じます。事実ここの総支配人は女性であると聴きます。オープン当初から続くぶれないコンセプトを継承している。

先に述べた様にオープン当初の新しさを維持するのは新しいものを導入する以上に労力と維持費がかかります。多くの施設は3年、5年と営業を続けるうちに新しいものを導入したり、大小のリニューアルを繰り返します。ある意味それが繁盛店を維持するためのセオリーと言えるでしょう。

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この施設の素晴らしい処は開店前から設計も含めて作られたポリシーが明確でそう言った意味で完成されたものが作られている、見た目に大きな変化はなくとも9年間かけて経費はそれを維持するために使われている

同じ時期にオープンした我が施設はこの10年間に何度かの改装を行いその都度何がしかを導入し、それなりのコストもかけていますが故にコンセプトも環境整備もこの店程明確で高い基準で維持はできていません

明確に裏打ちされたコンセプトを持ち、それを維持することが出来る独自化された運営をしていれば繁盛店は続くのだと云うことを教わります。

徹底された社員教育、残念なテナント教育

ホテル風のフロントに赤いネクタイにベストの受けつけスタッフ、おそらく学生のアルバイトかと思いますがはっきりとした口調ですがやや台詞チックな受け答えですがそれも含めて好感が持てる(^^)/

浴室担当のおじさんもびっくりするぐらい親切で明確な受け答え・・・

間違いのないのはこの施設のコンセプトは接客教育にもしっかりと浸透してなされていると言うモノです。

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一方リラクゼーションやエステ、ヘアサロン等いくつかの付帯サービス施設も営業されています。恐らくこれらは直営でなくテナントとして業者が入店していると思います。

3か所の受付の前を通りましたがいずれの担当者も下を向いて何かに熱中しているか、ちょっとZZZ・・なんて状況でした

これは挙げ足を取るために書いているのではなくて、同じ運営者としてテナント管理の難しさを垣間見たので敢えて書かして頂きました。我々もテナントつまり館内の他社に対する教育に一貫性を持つのに苦労をしています。理由はイロイロあります、例えば命令系統の問題だとか・・・

この施設程の運営スキルを持ってしてもその辺りは中々消化しきれていない事を思うと自店を振り返ると更に寒いものがある可能性は大!そういった意味で戒めも含めて気づいたことの一つです。

それにしてもスゴイ、こういったお店が温浴業に関わらず老舗として長く愛される要因なのだと思います

いやはや勉強になりました

 

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。