やまとの湯再生:潰れたのは施設じゃなくて経営

昨日は 旧やまとの湯 尼崎店が 和らかの湯として生まれ変わったというので訪問しました

”やまとの湯”は元々大和システムというゼネコンが運営してしていました温浴事業のチェーン店ですが、数年前に本体が潰れてしまい、その後一括売却をされて屋号はそのまま運営されていたと聴いていましたが、ここ最近は店舗毎の分割譲渡が進み既存店を持つ温浴業界から名乗りを上げられ次々と再生されてきているようです。

同業者の立場からすると、再生に乗り出された各社様に対して羨ましいなと言う気持ちと、頑張って貰いたいと云う思いが交差します。

誤解と批判を恐れずに書かせて頂きますと、旧やまとの湯に温浴施設を運営する気概があったのか?数年前、まだやまとの湯が元気な頃から抱いていた疑問です。

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京都壬生店は”はなの湯”として再生

大和システムは土地を仕入れて開発を行うゼネコンでした、スーパー銭湯という事業がまだ活発で無い頃仕掛けた物件を自社で運営する形でパッケージ化された施設を創り、あっという間に全国展開を行いました

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  • 尼崎店は”和らかの湯”として再出発

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西宮今津店は”えびすの湯”として再生

やまとの湯自体は子会社化して独立企業でしたが、その運営幹部は本体からの出向組みの方達が中心だった様に思います

実は我々の施設の一つは大和システムの持ち込み物件で、当然施工は大和システムに行って貰いました関係で少なからず縁があります。

現場よりも本社を意識する体質、現場の人間力を重用しない風土だったのだは無いだろうかと・・・

組織崩壊後の売却先による運営再建も温浴事業に対する想いが感じられませんでした

施設が撤退や廃業に追い込まれると、その店が潰れたと云う事になります。

然し潰れたのはその施設では無くて、運営主体の経営が破綻したり、諦めた訳です。

施設や設備そのものに罪がある訳ではありません。

置き去りにされた施設や設備、そこに新たな息吹を吹き込み再生させる、そこには”熱”が必要です”想い”も必要です

同業者として、その”熱”や”想い”を吹き込める事を羨ましくも思い、そして敬意も感じます。

そういった施設には”人”が必要です。ハードを操るのはソフトです

最も重要なソフト”ひと”が個性と活気を奏でる事のできる施設

自分達に置き換えて問い続けなけらばならない課題でもあります。

再生されてゆく”やまとの湯”にエールを送りたいと思います

 

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。
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