新人熱波師がサウナを盛り上げるためのトーク力
最近ローリュを導入した施設の、熱波師研修会でこんな会話が交わされていました。
パフォーマンスを行う前の導入トークが上手く話せません、どうやったらいいのでしょうか?という類です。
場を盛り上げるには「つかみ」が大事、ということろからの流れなの会話なのですが、どうも「つかみ」を「ウケる」「笑いをとる」といったふうに捉えているようなのです。
関西特有なのか、人前で話をする時は「面白い話」「オチのある話」でないといけないと思っている人が多いように思います。
でも、人前でパフォーマンスをするのに大切なのは「笑い」ではないということは伝えたい。
お客様が求めているのは「共感」で「笑い」ではない
サウナ好きの人なら「ロウリュ」も「熱波師」も説明不要でしょう。
サウナ室に備え付けられた(或いは持ち込んだ)熱したサウナストーンに、水やアロマ水をかけて水蒸気を発生させ、室内の室温を蒸気で熱くするのが「ロウリュ」、熱した水蒸気を大判のバスタオルや大判のうちわで仰ぐパフォーマンスを行う人を「熱波師」とよびます。
熱波師の舞うような華麗なタオル捌き。高温の中で熱い風をギャラリーに送る姿は芸術的な域に達したものもあり人気が高いのです。
また、スタジアムのように座席に座るギャラリーの前で行うパフォーマンスを盛り上げるには、場を一体感させるトーク力も必要となってきます。
この中でお客様が求めているのは体感です。
狭いサウナ空間を共にする人達と一緒にひしめき合いながら熱い風を感じるライブ感、熱波師の扇動のもとに一体となる共感と没入感を求めているのであって、決して「笑い」ではないのです。
「共感を引き出す」はあなたは誰?
「つかみはO K」は多分、ダチョウ倶楽部が流行らせた、お笑いのパフォーマンスの出来不出来を評価するのに使われていた言葉をギャグにした言葉だと思うのですが、今やビシネスの世界でも当たり前のように使われています。
「つかみ」はプレゼンの冒頭で関心を持ってもらい、これから話す内容に耳を傾けてもらうのには大切な導入部です。
「つかみ」で大事なことは、「問題提起」とそれを話をするあなたが「なにもの」であるかということです。
今からこんな話をします、それを話をする自分はこんな人間ですということを正しく理解して貰うことなのだ。
日本で一番クラウドファンディングで成果を出し続けているキングコングの #西野亮廣 さんは、一般人がクラファンで成功させるため(お金が集めるため)のP R文章で一番やっちゃいけないのは冒頭で笑いを取ろうと無理をした文章だと語っています。 https://salon.jp/nishino
あなたが、世間的に認められたコメディアンでもない限り、あなたがやろうとしている事業なり、行動に世間は「笑い」を求めていない。
天才的な文章力と笑いのセンスを持っていない限り笑いで人を惹きつけることはできない。そもそも、お前は誰なんだ!という反応しかされない。
ここで大切なことは、あなたはどんな問題意識を持っていて、何をしようとしているのか、そしてそう思うあなたは一体「なにもの」なのかを瞬時に伝えることができなければ、あなたの書いたプレゼン文章は読み飛ばされるだろうと言っています。
簡潔であることも大切です、「なにもの」でもないあなたが書く文章は基本的に読んでもらえない、長文ならなおさらだ。リンクを貼るのもNGで、クリックしてもらえない。
渾身の気持ちで簡潔にまとめたプレゼンで伝えることのできないプロジェクトは、その内容の良し悪しは別にして、この世に存在しないのと同じです。
ロウリュに話を戻すと、これから行うパフォーマンスはどういったことを行うのか、そしてそれを行う演者がどんな思いや気持ちでそれを行うのかを誠意を持って話すことが肝だ。
“こんにちは、スタッフの〇〇です、元高校球児です。バットを団扇にに持ち替えて、熱波を扇ぐ練習をしてきました。真夏のグラウンドで鍛えた持久力で、今から灼熱の太陽よりも熱く、激しく皆様を扇がせて頂fきます。
「つかみ」でお客様に求めるものは『笑い』でなく「応援」なのだ。
一生懸命に演じるあなたを応援する。サウナ室がその一体感に包まれた時にそのパフォーマンスは成功するでしょう。
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