指環をはめた指を鏡に映す際に顔を映してはならない理由
僕は昔宝石の販売の仕事をしていました
お店に来店されたお客様に商品をお買い上げいただくための第一ステップは如何にショーケースの中の商品を身につけて頂くかです
洋服で言えば試着ですね、
指環の場合はお客様の指が最も長くなる角度に握り、顏が映らないように鏡越しに指環をはめた手だけを写し商談をしてゆきます
お顔を映さないのは鏡に映る自分の指に光るジェリーを客観的に見せる為、ある意味現実から引き離す為です
幾つかある販売のテクニックの中で最初に訓練させられるのがお客様の手の握り方と、鏡の角度の合わせ方です
昨日開催したリラクゼーション部門の新メニューの販売の仕方について意見を聴いていてふと20年以上も前の前職の経験を思い出しました
目次
本当にその商品を売りたいのならば絶対に見逃してはならない重要な事
新しく導入するストレッチメニュー
導入目的からヒアリングをしました
一つ目は他店では行っていない価値ある独自のメニューを導入し売上の単価を上げる事
二つ目は従来の顧客とは違ったターゲットを取り込む事
話し合いはその商品(メニュー)をどう売り込むか、伝えていくか・・・に集中していました
ストレッチというのは筋肉や関節をゆっくりとのばして柔軟にしてゆくことです、指圧や揉み解しが受け身の施術に対して能動的なものになります
イメージではスポーツをする人などアクテイブな人となります
アクテイブな人がリラクゼーションを受けてくれるか?
或は自分でもできるストレッチにワザワザお金を出して貰えるか?
ここにきて議論は堂々巡りです(-_-;)
ストーリーを語ればドラマは広がる?
さて、そもそも”揉み解し”と”ストレッチ”を受ける人は何を期待しておられるのか、その目的は一体何でしょう?と言う事を考えて貰いました
揉み解しは
凝った身体をほぐしてもらい楽になりたい
楽になって動きやすい状態にして貰いたい
一方ストレッチは
自分の身体を意識的に伸ばして良好な状態を維持したい、よりアクテイブに動きたい
だとすれば揉み解しの延長線上にストレッチは位置するのではないでしょうか
楽になって、その状態を維持したい、ストーリーにしたら繋がるような気がします
売上が上がるのはドラマを期待するから、予告編の期待値よりも本編のときめきで勝負しろ
導入目的の二つの要素
これを別の角度から見れば
一つ目は売上を上げたい
二つ目は今迄とは違った体験を提案したい・・・です
なんとか来店して貰い、とにかく指環をはめて鏡で指を映し出そう・・て事です
宝石の販売で売り上げが上がるもっと重要な事
新入社員のころみっちり叩き込まれた指環をはめて、客観的に映す訓練
でもこれはその後に繋げるための入り口にすぎません
もっと重要なのは、商品をお決め頂いたお客様と談笑しながら、更にセット販売や決まった商品のグレードを上げていくことです
極端な事を言えば、10万円の商品を決めて頂くよりも決まった10万円を30万円にする方が実は簡単なのです
こう書くと商売気丸出しで嫌らしいようですが、売れる販売はストーリーを創るのが上手で無ければなりません
ある意味夢を売る商売でしたから、お客様との会話の中でドラマを描ける人です
リラクゼーションの話に戻りますが、”凝り”という悩みを解決しに来店されているお客様の中には、凝りを解消した後ストレッチで筋肉や関節を伸ばし、可動域を広げる事で凝りが起こり難い身体にしてゆくことができます
そのストーリーを丁寧にお話してストレッチメニューを追加して頂く
揉み解しのお客様に、併せてストレッチも体験して頂く事は当初の目的から外れる訳ではありません
寧ろ、確実に理解をして頂き、喜んで頂き、単価も上がっていくのではないでしょうか・・・
という訳で、そこにフォーカスして販売をしてゆくことになりました
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