ささやかだけどあり得ない死に方

 一億%ありえない人生最後のシナリオ

人生の最後の日、どんな状況で旅立ちたいかを考えてみてください。僕の希望は最後の日自宅で迎えたいと思います。

 ベッドのそばには私の愛する妻がいる予定です、妻は私の容態を心配して命の消え入りそうな私の顔を覗き込んでいます、命の尽きる3分前に私は人生で最後のイタヅラを掛けようと目論んでいます。それは一旦死んだふりをするというイタヅラです。

 妻は“行かないでー”と悲しみの声をあげますが、実は私はまだ死んでいません、その光景を見てニタリと笑います、彼女は私のイタヅラに気づいて、いい加減にしろと!とツッコミを入れます、我が意を得た私はそのまま息を引き取ります、彼女はその手には乗らぬと更に突っ込んできますが今度は本当に旅立ってしまったというシナリオです・・・・

 ささやかですが、素敵な旅立ち方だとは思いませんか、しかし実はこんなたわいもない事を実現する事が億万長者になるよりも難しい事なのです。

  • 自分の死ぬライミングがわからない
  • 運良く妻が側にいない
  • そもそも既に妻に逃げられた
  • ジャストタイミングで妻がツッコミを入れてくれない・悲しまない
  • 自分がボケていて、ボケを実行できない

いろいろな事が考えられますが一番重要な事は5番目にも関係あります。人が死ぬ間際まで健康でいられる確率はほとんどいないということです

 寿命は延びても肝心なのは健康寿命です

男性は82祭、女性は88歳が日本の平均寿で世界有数の長寿国です。ですが健康寿命の平均はその10年前に終わル人が多く、つまり死ぬ前の10年間は死に向かって病気と戦う日々が続くのです

 病気といっても軽いものから重篤なものまで色々あります、直接生死に関わらまくとも歩くことができないとか認知症になるケースもありますし。そもそも65歳以上の7人に一人は認知症と言われています75歳以上の後期高齢者ではこの数はもっと増えます。

身体を温めることで健康寿命は伸びる

 ではどうすれば良いのか?その方法はいろいろあります。

 温泉療法専門医の東京都市大学の早坂信哉教授によれば。毎日の入浴で「要介護度リスク」が29%も減少すると言うデーターがあるそうです。実際に1万4000人の高齢者を調査した結果毎日湯船に浸かって入浴している人は3年後に要介護になる割合がそうでない人た地よりも30%少なかったと言うのです。

 ではバスタブに浸かって入浴することと健康には一体どんな因果関係があるのかを考えてみたいと思います、

 バスタブに浸かる最大の効用は温熱効果が高いと言うことです。

 高齢者の死亡原因の第1位はガンです、以降脳梗塞や心筋梗塞、などの血管系の病気が続きます。これらをひきおこす原因、要因は様々ですが全てにおいて血流が健全であればリスクは低くなります。

 例えばガンですが発症する原因は免疫力と深い関係があります。そもそも人間の体内では常にがん細胞はいくつも生じています、それを抑え込む免疫が備わっています、免疫細胞は体温が高いと活躍しますが体温が35度台だと免疫細胞は十分な活躍ができず逆にがん細胞は活性化されます。体温が高いとガンのリスクも減少するのはこういった理屈があるからです。

 39度でがん細胞は死滅しますが、39度の体温が続けば人間もしんどいですね、ですが理想の体温36.5度に保ちたいところです。

 体温を上げることと血流には大きな関係があります

湯船に浸かり体を温めると言うことは血管が広がり血流が良くなるといことです、広がった血管を流れる血液全身に浸かったお湯で温められ体温を上げることになります。ゆっくりと肩まで温かいお湯に浸かることで病気になりにくい体を作る事ができるのです。

ガン以外の病気も血流と因果関係があります、人間の体はなぜ血液が循環しているのでしょうか?体内の隅々まで酸素を運ぶ役割が血液にはありますが、肺から取り込んだ酸素や臓器で生成された様々な必要成分を運び、処理し終わって排出される不純物と交換して担当臓器で処理させるのです。血を運ぶ役割を担うのが血管です、血管が細くなったり、詰まったりすることでリスクも高くなります。先ほどの認知症も脳への血流と関係があります、脳にダメージを与える要因は酸欠とストレスです。脳の血管が年齢とともに細くなれば酸素の供給が減りますし詰まると完全にアウト、高速を引き起こします、

 当然お湯から上がると体温も時間とともに下がりますし広がった血管も縮みます、そこで需要なのが毎日の習慣にすると言うことなんです。

 体を温める事を毎日の習慣とする事で血管の収縮運動を繰り返すことになります、これは結果的に血管の収縮運動を行うこととなり、血管を鍛えて血管年齢が若返ることになります。若い血管は硬化していない柔軟性を持った血管ということなので血の巡りが良くなります、温かい体温も維持しやすいということなのです。

 バスタブに浸かる入浴にはこの他にも多くの要因がで健康寿命を延ばします、次回はその他の項目をお話ししますが、まずは温熱効果で血流がよくなり体温も上がるという事を覚えていてください。

 Take a bath everyday and get healthy

毎日お風呂に入って健康になろう

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。