ニュージャパンから学ぶ今の現状・胎の括り方

昨日は業界の集まり、お風呂学校が開催されました

16回目を迎える業界の集まり・・・とは言え正直最近はパワーが落ち気味で業界を始め温浴業界をとり巻く方々の集客ができていません

運営事務局には実質温浴施設の運営者は休眠状態、そういう事もあって会員として参加していた私は事務局にお誘い頂き昨日は初めて事務局側として参加をしました

改めて、有料で人を集めて、意義のある時間を提供または共有する会の進行の難しさを感じました、新参者ではありますが課題が山積している事は良く解ります、やるなら胎を括る必要があると感じました。

創業60年を超える温浴業界の重鎮に学ぶ

そんな中、奇しくも昨日は大阪と言うよりも日本を代表する都市型サウナ難波ニュー・ジャパン様に会場をお借りして、メイン講師はニュージャパン観光の専務に講義をして頂きました

温浴業界と言っても、街中銭湯、健康ランド、都市型サウナ、スーパー銭湯等イロイロな形態があります。この中で比較的新しい形態である私が属するスーパー銭湯は比較的歴史が浅く20年くらいの歴史だと思います。

そのスーパー銭湯でさえ、淘汰の時代を迎えています。従来のやり方では太刀打ちできず、現状では投資を回収することは不可能で転売や廃業をしているお店が続々とあります。そしてこういった決断ができる施設はまだましで、その決断をした時点で、債務超過に陥り進む事も引くこともできない施設の方が多いのかもしれません。

そんな中、60年ものあいだ業界の頂点にある施設がどういった事をしているのかを感じる事ができる貴重な時間でした。

60年と言えばスパー銭湯の歴史の3倍、2ヶ月に一回のお風呂学校なら360回を超える事になる脅威の年月です

中野専務は超バイリンガルな若き女性でした

さて、男のオアシス街中サウナ・・・と言うイメージの老舗ニュージャパンの専務がなんで超バイリンガルな若き女性なんだろう?しかもエキゾチックな雰囲気の美人です

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創業家にありながらやり手の美人経営者と言えば〇〇家具を思い出しますが、心配はご無用、至って健全で筋の通った事業継承がなされている事は想像に難くないです

何故なら番頭格ともいえるマネージャークラス方や、施設をサポート責任者達は先代の頃から働く女性たちが多く、専務の打ち出す方針をしっかりと突き進めているからです

女性専用のサウナを持ち、リラクゼーション部門を含めスタッフの多くが女性である施設(これは我々も同じですが)そこにマネジメントの責任を担う社員に女性を登用すると言う風土が歴史として根付いていると思います

昨日のお話の中心は外国人客の取り組みについて

道頓堀という関西の観光地のメッカにあるニュージャパンは今宿泊施設として外国人の取り込みを本格的に柱として考えておられます。

外国人を意識した「大きめのカプセルホテル」の開業、日本の文化として興味深い「お風呂」、都市型ホテルでないと中々常設していない「フィットネス・ジム」

こういったものを前面に打ち出し新たな営業の柱に育てようとされています

従業員への英語教育

そして、バイリンガルな専務が今最も力を入れておられるのは社員の英語教育です。

専務が従業員に教えると言うのではなく、専任のアメリカ人講師を雇い、週に一回社内でクラス別の英語教室を開催されています。

どういった教育をしていくのかは、もちろん英語で専務と講師が綿密な打ち合わせをして行われます

昨日はその授業を我々お風呂学校の参加者も受講させていただきましが、実に楽しく英語が学べます。

世界の公用語である英語を社員に学ばせると同時に中国語や韓国語については留学生をスタッフとして迎え入れして対応をされています。

本気でなければ改革は進まない

専務の革新的な取り組みを先代から仕えるスタッフは一体どう思っているのだろう?

ちょっと意地悪な気持ちで懇親会でスタッフの人達に質問をしてみました。

勿論どんなことでも改革に抵抗や軋轢は生じます、しかしながらそれ以上に古いものにぶら下がる現状を本気になって変えていかなければ未来はない・・・

それぞれ表現や言い回しは違いますが、総じて方向性は同じでぶれていません

ニュージャパンで学んだ事

ニュージャパンは企業の柱として温浴事業を経営されております

誤解を恐れずに言わせて頂くと多くのスーパー銭湯の事業母体は副業として温浴事業を展開している企業が多い!

そして、新しく参加させて頂きましたが過渡期に入った”お風呂学校”の事務局も皆本業を抱えた人たちの集まりです。

営利団体であれ非営利団体であれ、胎を括れない片手間の仕事をすると必ず淘汰されます

2つの意味で現状を強く感じる事ができた、そんな一日でした

 

 

 

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。