カフェ茨木湯

廃業した銭湯を改装してカフェにしたお店が大阪の茨木市にあると聞きましたので訪問して来ました。

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本当に民家の中、裏路地を入ったところにあります、元銭湯なので間口は広いのですが中が見えないので意識をしないと通り過ぎてしまいます

下足箱に靴を入れて中に入ります、元脱衣場全体がカフェスペースになっています、男女の仕切りが外されていますので結構広い天井が高いので空間は広く感じます

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年季の入った空間にレトロ感のあるテーブルや椅子、ノスタルジックな雰囲気は何となく落ち着いた気持ちになっていいですね

カフェスペースは元脱衣所だけですが、温浴スペースには湯船や洗い場はそのままで湯船の周りにテーブルを置いて、奥にはステージがしつらえてあります。

かなり本格的なステージで、音響設備も整っています、ここは常時は使わないそうですが、貸し切り対応でライヴを行ったり。パーテイースペースとして使うそうです。

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なるほど、元銭湯ですからこちらも天井は高いですし音の反響もいいのではないかと思います、気になるのは防音効果がどのくらいあるのか?って事ですよね、なんせ街中ですから防音がしっかりしていればイロイロ使い道はありそうです

役割を終えた銭湯を保存したい

15年前スーパー銭湯を運営する際にとても意識したのは街中銭湯です、我々が進出することで街中銭湯の火が消えるのではないか?

全く影響がなかったとは言いません、確かに業種としては同じですから

然し。基本的にその使われ方の目的はかなり違うと思います。家庭にお風呂が常設されていなかった時代、日用生活として利用された銭湯と娯楽要素の高いスーパー銭湯、コモデテイ―化する中で価格だけは規制によって守られています、然しそれ故に競争意識が生じ難くいのも進化を止めた要因の一つだとお思います

然し、客数が伸び悩む中で運営する温浴業は本当に重労働です、それに加え水回りの設備産業は本当に維持経費がかかります。

高齢化する経営者の中で勢いがなくなってゆくのも仕方のない事かもしれません

ただ、やはり古き良きモノ、日本の文化として継続できるものは一個人としては何とか頑張って貰いたいと言う気持ちは拭えません

今回訪問したお店はカフェとして素敵に変化して、建物は温存されています。

立地条件、資産環境や条件、廃業した多くの建物が取り壊される中で、なんとか形を変えてでも存続させる道はないものか、温浴業に携わる身としては見過ごせない課題だと思っています

カフェ茨木湯

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。