魔法のスパイスを効かせろ

先日自店で懇親会を行いました

他社の方も含む交流会でしたが、宴会部門を担当する我々の社員も含まれておりました

当店では長年ちゃんこ鍋をウリモノにして来ているのですが、愕然としたのは担当社員が創る鍋の手順が滅茶苦茶な事です

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効率よりエンターテイメントを優先せよ

まず、料理の出し方です。

着席したらすぐに食べられるように鍋や具材が既にテーブルにセットしてあります

これNGです

当店のちゃんこ鍋はボリューム感がウリの一つです、お客様が着席された段階でウェイターが運び、具材の盛りに注目が行くような演出でテーブルに置くべきなのです、この時ウェイターは「どや顏」でお客様を挑発するくらいの気持ちが必要です

ここで、「凄ーい」の一言を貰えば掴みかOKです

薀蓄(うんちく)を語れ

研究して創った自慢の鍋です、ですから美味しい食べ方があります

食べ方の提案をしなさい

その説明がある事で、目の前の鍋の付加価値が2倍にも3倍にもなるのです

当店の鍋の食べ方の提案を記してみます

1、すり鉢のゴマをすりこ木ですってください

2、出汁が沸騰したらまず特製肉団子をスプーンで一口大に切り分けてお鍋に入れてください。お肉の味が出汁となって旨みがでますので、他の具材は入れないでください

団子に火が通れば、すり鉢に出汁を取り肉団子を先にお召し上がりください

3、豚肉はしゃぶロースですのでさっと火をとおしてお召し上がりください

4、お野菜や他の具材を少しずつ入れて煮込んでください

5、ホタテ貝はお鍋に貝殻は入れずに中身だけお入れください。

貝殻を入れますと渋みが出て味が落ちますのでご注意ください

6、海老を入れると出汁の味が変わります、前半は海老を入れずに中盤以降に海老を入れて出汁の変化を楽しんでください

7、卓上の「ゆずコショウ」や「レモン汁」、「一味」などでお好みの味付けでお召し上がりください

8.中華麺は具材がなくなりましたら締めでお召し上がりください

・・・・どうですか、ちょっと食べてみたくなりませんか?

魔法のスパイス

提供が遅くなるとか、食べ方を強制しているとか説明を聴いて貰えないとか・・そんな意見が出てきそうですが全ては作業的な考え方です

極論を言えば、待たせればいいんです、その時間迄もが楽しくなる工夫こそ大切なのす

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聞いて貰える演出をしなさい、貴方は舞台に立つ役者と同じです、貴方の説明も含めて美味しい料理なのです

この説明を聴いたお客様は、きっと食べながら、ああだ、こうだと貴方の説明を辿っていくでしょう、どんな食べ方をされてももちろん自由ですよ

だけど、お店の拘りが料理の味も、それを囲む時間ももう1段美味しくできる魔法のスパイスなのです

ああ!それなのに、それを提供する社員のなんと愛情のない食べ方である事か(-_-メ)

ホタテの貝殻を鍋に投入したおまえの頭を鍋に突っ込んでやる<(`^´)>

鍋奉行の闘争心は激しく燃え上がり、煮えくりかえった鍋のような思いである・・・

 

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。