スーパー銭湯の井戸から貞子は出ない

当店で使うお湯は地下水を汲み上げてそれを使える形にして使用しています

ご家庭使われる水道水、いわゆる上水はとても単価が高くて年間に何万トンと利用する温浴施設では採算が合わないのです

それでも、お正月やお盆の繁忙期は生成が間に合わずバックアップで水道水を使う事があります。

お客様が多くて忙しい、嬉しい悲鳴はいいのですが油断をして使い続けると後で請求書を確認して腰を抜かす事がしばしばおこりますので要注意です!!

スーパー銭湯は水生成プラント工場です

以前投稿した地下水の生成記事です、結構大がかりな設備なんです

 

地中に管を通し水脈に管に入る細いポンプを入れて汲み上げて行きます。配管は地中を通して原水槽に貯めるので井戸と言っても皆さんが想像している貞子が出てくるようなモノとは全然違います(^v^)

 

 

地下水を精製して保健所から衛生上のお墨付きを貰える基準値の水を造りあげていきます。

場所や、井戸の深度にもよりますが、山地のピュアな水と違い、都会の地下水は色々な成分が含まれています、身体にいいモノもあれば、そうでないモノ、身体には影響はなくても、機械関係にはダメージを与えるモノ等様々です

これらの成分を綺麗に取り除いた安全なモノだけを利用します

門の湯の精製装置です

 

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井戸から汲み上げた水は一旦アルカリ性にした上で散水して外気と混ぜ合わせます、こうする事で含まれるアンモニア成分を飛ばす事ができます

 

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空気に触れた水は一旦原水タンクに貯めます、ここの水には鉄分が多く含まれるため原水は有馬温泉みたいな茶褐色の色をしています

 

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ろ過機を通して鉄分やマンガンなどの不純物を除去してゆきます

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更に塩素などの殺菌材を加え、残ったアンモニアや不純物を分離除去します、細長いのは活性炭装置、巨大なキムコです、水に残った塩素や不純物を根こそぎ取り除き、後ろの処理水槽に送り込みます

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PHを上げたり下げたり、不純物除去のための補助薬剤を使い、除去をスムーズに行います

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こちらはストレージタンク、常に70度のお湯を貯めておき、湯船やシャワーに送り込まれるお湯を作っておきます井戸水自体にはお金はかかりませんが、、下水道料金は信じられない程の料金がかかります、またこれらの装置の維持費も半端なくかかってしまいます

日本には湯水のように~を使うと言う表現がありますが、我々からすれば湯水は大事に使って頂きたい、温浴事業の経営者は流れるお湯がすべからく赤い血に見えるのです。
・゚゚・(≧д≦)・゚゚・

限られた資源は大切にしましょう(#⌒∇⌒#)ゞ

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小野康成 温浴施設コンサルタント 温浴施設の持つポテンシャルを視座を変えて見つめ直すと実に多くのサービスを提供できます。それを必要としている人が地域には溢れています。17年間で複数の温浴施設・飲食店を立ち上げ現場指揮から得た経験から、施設と地域と人を繋ぐプロデユースを行なっています。