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長生きのための入浴スタイル

コロナ禍で自宅に篭る事の多い昨今、健康への関心は従来以上に高くなっています。

特に高齢者の方はリスクが高い為に、ご本人はもちろんのこと高齢者である親を気遣う方はいつもにまして大事がないことが気になるのではないでしょうか?

そんななかで、自宅に居ながら鬱々とした気分から心身を癒し健康維持の手軽な方法の一つに入浴がありますが、その入浴効果を最大限に活かすのが炭酸泉入浴です。

なぜなら、炭酸泉は従来の水道水と比べ血管拡張作用が1,5倍も高いのでぬるめの温度設定でも温まり効果が高く、身体への負担が少ない為に高齢者であってもしっかりと時間をかけて入浴できるからです。

実際に、温浴コンサルタントとして多くの温浴施設の現場を知り、週末介護士として高齢者の生活実態を見てきた筆者が炭酸泉の魅力、特に高濃度炭酸泉のもたらす効用を具体的に紹介してみます。

今回お伝えしたいのは温浴施設の現場に立ってみて現場スタッフや時には直接お客様の声を集めてみて炭酸泉(高濃度炭酸泉)の評判が極めて高いこと

同じく介護現場で入居者のQOL(生活向上)の一環として導入が増えていることから高齢者にとって炭酸泉のメリットをお伝えします。

内容は高濃度炭酸泉のデータを基にしていますが、寒維持期において快適で安心できる入浴法として炭酸性の入浴剤の利用も念頭において参考にしてください。

GDJ / Pixabay

毎日の入浴で要介護リスクが29%減少する

入浴医学専門医である東京都市大学の早坂信哉教授の研究によれば健康な高齢者13,000人を対象に行った追跡調査の結果、

毎日湯船に浸かる』と答えた人と『そうでない人』を比べた結果、3年後に要介護認定を受ける確率は『毎日入ると答えた人』の方がそうでない人と比べ29%少なかったという結果が出ているそうです。

入浴の習慣が健康に及ぼす効果は大きく、我が国が先進国の中でも寿命が長いのは日常的に湯船に湯かる習慣が要因のひとつとも考えられます。

高齢者の入浴で重要なのは無理せずしっかっり温まることですね』早坂教授によれば40度前後のお湯に10分から15分肩までしっかりと浸かることが効果的とされています。

ぬるめのお湯であっても時間をかけ入浴することで熱が深部に伝わります、血流が良くなると温まった血液が体中をめぐり、しっかりと体温を上げることになるからです。健康要因の大きな理由はここにありあます。

入浴すると免疫力が上がる』と言われるのは体内の免疫細胞は体温が高いと活性化する特性があるからで、毎日入浴する人の方が介護リスクが低いのは理屈の通る話といえます。

血管の拡張作用がある炭酸泉はこの温まり効果が高く、ある一定の条件で比較実験を行なった結果水道水の沸かし湯と炭酸泉では深部体温の上がり方が0.5度違うとの結果が出ています。わずか0.5度と思わないでくださいね、人間の体温にとってはこの差が及ぼす効果は大きいのです、例えば36.5度と37.0度の場合感じ方はずいぶん違いがあるはずです。

前述のとうり理想の入浴法は40度前後で肩までしっかり10分から15分ですが高齢者にとってはこの状況でも負荷が高いかもしれません

炭酸泉の場合血管拡張作用があるので体感温度は水道水の沸かし湯と比べで2度ほど高く感じます、この拡張作用は温度に関係なく作用しますので理屈では体温より高い湯であれば体温は徐々に上がります。ですから熱いお湯が苦手の方や心臓の弱い方でも38度前後のお湯でもゆったりと入浴しながらポカポカ感を感じることができるのです。

ちなみに1000ppm以上の高濃度炭酸泉で血管拡張作用が起こり始めるのは入浴後4分くらい時間がかかりますのでポカポカ効果を感じるには少なくとも5分以上は必要です。

肩まで浸かるのがしんどい方も多いと思います、これは水圧が関係しています。湯船に浸かると体に水圧がかかるため体が圧迫されるからなのです。実はこれも体の引き締め効果があり血流を高めるのですがこの水圧をしんどく感じる肩まで浸かっての長湯は苦しく感じるのです。

その点、炭酸泉は全身浴でなく部分浴でもの血管に作用しますのでお湯に浸かった部分の血管がしっかり拡張します。透析患者の治療現場では症状が進み副作用として下肢の血流が悪くなった場合に細胞の壊死(えし)を防ぐため高濃度炭酸泉の足湯が用いられています。末端の毛細血管まで拡張するので血管の詰まりを解消させるためです。

炭酸泉に手や足を浸けるとその部分だけが真っ赤に変色しますがこれはその部分に通常以上の血が流れているからなのです。

ですから炭酸泉の場合、全身浴が理想ですが半身浴であっても末端の毛細血管までしっかり血流が良くなるため体に負担がからないので長くお湯に浸かることができます。

長寿の共通点から観る入浴のリラックス効果と睡眠効果

ぬるいお湯に浸かると副交感神経が優位になり心身がリラックスします、生きてゆく中では適度なストレスや緊張感は必要ですが、過ぎると健康には弊害があります。介護現場で感じることですが長生きで頭がしっかりされている方の共通点はマイペースな方が多いように感じます。

『ストレスをうまく回避して生きてこられたのだな』とも思います。女性の方が男性よりも割り切る能力は高い傾向にあります、そのため女性の方が男性と比べ長生きの比率が高いのかもしれません。

逆に認知症傾向が強いかたの性格はストレスを溜め易く、これまでの経歴を見るとストレス環境(特に人間関係)の中でうまく処理できなかったのだろうと推測できる方が多いように感じます。

歳をとって社会との接点が少なくなったとしてもこの性格を変えることはできません。たとえ家に中にいたとしてもあれこれ考えてしまう『心配性タイプ』の方です。

今なら必要以上にコロナ感染を恐れ、次は自分が伝染る番だとビクビクしているような人ですね。

生活の中に意図的にリラックスできる状況を作り出す、例えば入浴方法を日常に持つことは健康衛生面でも大切なことなのです。

また、入浴によって体を温めることは発汗作用があり体内エネルギーを消費します、家庭内に籠もりがちで運動量が減った高齢者にとって新陳代謝をうながします、更に程よい疲労感は眠りの質も高めますが、ぐっすりねむることは精神にも良い影響を与えます。

褥瘡(じよくそう)の回復を早める

寝たきりで自身で体位を動かすことが困難な高齢者の課題に褥瘡(じょくそう)いわゆる
『とこづれ』があります。

頻繁に寝具と体の接点を変えかなければ皮膚がうっ血し壊死してしまいます。介護現場では炭酸泉によって褥瘡の傷口の早期回復対策としている施設が多くあります。

炭酸は皮膚から吸収され直接毛細血管拡張します、褥瘡や傷口は血液(白血球)によって殺菌や修復される成分が運ばれますので患部の血流を促す効果で傷口の回復が早くなることが期待できるからなのです。

高齢者にとって、身体への負担が少なく無理なく入浴が可能な炭酸浴を日常に取り入れるのは大きなメリットがあります。市販の炭酸ガスを発生させる入浴剤材でも結構なので積極的に取り入れてみてください。

日々の入浴ではなるべく炭酸泉の入浴剤などを活用してみてはどうでしょうか?

ただし、今回の内容は基本的に1000PPM以上の高濃度炭酸泉の実例からのレポーととなります。市販の入浴座は50PPM〜200PPMと言われており、全く同じ効用が期待できるわけではありません

褥瘡が課題となる介護度の高い方の利用は無理ですが、高濃度炭酸泉を体験して見たい方はお近くのスーパ銭湯で高濃度炭酸泉を提供している施設一覧を掲載しておりますので参考にしてください。

どの施設も平日の午前から夕方にかけては比較的空いており『密』となる心配はないと思います、ご利用の前に直接施設に混み具合をお確かめください。

家庭用高濃度炭酸装置の販売行うメーカーもいくつかございますがお湯に二酸化炭素を溶け込ませる技術に優劣が見られますので製品内容には十分ご検討ください。

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日本コミュニテイ・マーケテイング研究会代表:温浴施設集客コンサルタント/今まで”おふろ屋さん”に興味のなかった人たちがどんどん増え、リピーターはサポータになってしまう「なくてはならない”おふろ屋さん”」づくりをサポートしてます!キーワードは「健康寿命」と「地域コミュニテイの核」この視点に立てばこれからの”おふろ屋さん”は益々重要なのです!!

少しでもお役にたてば幸いです

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